ねこねこふわふわな住職

真宗大谷派玄照寺 瓜生崇のブログです

びわこ文化センターで歎異抄の講座

びわこ文化センターで、歎異抄の講座第一回でした。いわゆるカルチャーセンターなんですが、そういったところで話をするのは始めての経験になります。場所は滋賀県立文化産業交流会館

f:id:nekojushoku:20210415215312j:plain

1988年開館。かなり立派できれいな施設で、そして平日の昼間だからか、あるいはコロナの影響か、ロビーにはほとんど誰もいませんでした。

この施設には実は深い思い出があるのです。

私は浄土真宗親鸞会という新宗教団体に12年間いたのですが、そこでよくこの施設を使って会長の高森顕徹氏の法話会をしていました。

当時は東京の大学に通っていましたので、日曜日にここで法話会がされるとなると、土曜日の夜に大垣行きの夜行列車に乗って、大垣駅で乗り換えて米原にようやく朝に到着します。

あの夜行列車はボックスシートで、しかも青春18きっぷ期間になるとやたら混雑していて、そうそう寝れたもんじゃありませんでした。まあでも座れたらマシで、一晩立つことも何度か経験しました。

しかも大垣駅での乗り換えがシビアで、鈍行列車で一晩明かしたあとの体に鞭打ってホームを駆け抜け、米原に降りた後はクタクタ。どこかで朝ごはんでも買いたいと思っても、米原は駅前の平和堂以外は見事なまでになにもないところでした。

当時から高森氏の法話会にはこの会場は手狭で、メインホールに参詣者をぎゅうぎゅうに詰め込んで話を聞いていたと思います。その後しばらくして、滋賀県法話会場は大津プリンスホテルに移り、ここは使われなくなります。

親鸞会をやめてもう15年経つわけですが、閑散とした米原駅前と、この会場の不釣り合いなほどの立派さは15年前と変わりません。親鸞会は若者の声が絶えてすっかり元気がなくなり、私は僧侶になって同じ会場で話をしています。

参加者は9名でしたが、どうも聞くところによると過半がお寺関係の人らしいとのことで、文化センターという性質上一般の方が来るのだろうと思っていましたが、そうでもないみたいです。どちらかというと、文化センターで仏教の話をして人が来るのは都会で、この米原という土徳の地では、法を聞きたい人は寺に行くのでしょう。

f:id:nekojushoku:20210415220711j:plain

あと5回、ここで歎異抄を話すことになります。